今回は永井孝尚さんの著書「世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた」から出していきます。
この記事ではどのようにして数ある同じような商品から特定の商品を選ぶのかということについて書きます。
余程悩むということがない限りは特に選ぶ商品は変わらない。
実は人の買う商品はゲームのガチャのようにランダム要素があるのです。
そしてマーケティングではそのガチャの排出割合を上げることをしないといけません。
ガチャのように買う人々
まず、商品を買う人にも好みがあります。
ビールなら「モルツ」「スーパードライ」「一番搾り」などで好みによって買う商品が異なります。
この好みをプレファランスと言います。
そして、ビールのように同じ目的で、同じ便利さや利益を与える商品やサービスの集まりをカテゴリーと言います。
消費者の脳内には「いつもモルツ、気が向いたらスーパードライ」といった感じにカテゴリー別にプレファランスがあります。
このプレファランスの組み合わせをエボークト・セットと言います。
ここまでをまとめると集まり(カテゴリー)内の好み(プレファランス)の割合の組み合わせ(エボークト・セット)という感じでしょうか。
エボークト・セットは過去の経験から無意識に作られます。
そしてエボークト・セットからランダムに選んで買っています。
ビールの例でいくなら「モルツ8割、スーパードライ2割」のような感じでエボークト・セットがあり、その割合野中からランダムで1つ出てくる感じです。
もし、「一番搾り一択だ!」という人がいたら、その人は「一番搾り10割」のエボークト・セットから一つをランダムで出しているというだけです。
そしてシェアと呼ばれるものは全消費者がガチャを回した結果の集計です。
これは市場のプレファランスの平均値となります。
なのでプレファランスの割合を増やすことができればシェアが伸びるということになります。
プレファランスの3要素
プレファランスを決めるのは3つの要素です。
- ブランド・エクイティー
- 製品パフォーマンス
- 価格
ブランド・エクイティー
これはブランドの持つ見えない資産です。
このブランド・エクイティーはプレファランスを支配する最も重要な要素です。
製品パフォーマンス
この部分はカテゴリーで重要度が変わります。
機能重視の家電であったり、問題解決型の薬などの商品は製品パフォーマンスが高いとプレファランスが高まります。
ただし、味の違いが微妙なミネラルウォーターなどはブランド・エクイティー強化の方がプレファランスが高まります。
価格
価格を下げることで短期的にプレファランスは上がります。
商品では無く店舗ですが、世界的企業ウォルマートは価格を下げることで選んでもらえるようにしていました。
それでも消費者を継続的に喜ばせる為の原資を得るためには価格を上げる方が正しいです。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)はチケットが5800円だったのを毎年値上げをして7400円までなりました。
このおかげで原資を得ることが出来て、人件費、建設費、土地代に使うことで活性化させています。
マーケティング戦略の本質はプレファランスの向上
マーケティングというのはいかにして消費者の欲を満たす商品を売るかというのを考える活動です。
なのでマーケティングをするということは顧客を満足させようとしているということです。
プレファランスを向上させるということは同じカテゴリー内でいかに顧客を満足させるかということになります。
なのでマーケティングとはプレファランスの向上で、顧客を満足させることです。
プレファランス向上ができた後はおそらくゲームのピックアップガチャの状態になるんでしょうね。
マーケティングとは自社ピックアップガチャ開催を目指すこと!
今回の本は下からどうぞ
世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた [ 永井孝尚 ]
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